買取の現場で査定させていただく時に、もちろん量や内容・お客様の要望によって大きく変わりますがまずは高く評価できるものとできないものに仕分けさせていただき、その上で高く評価できる品物を一点一点状態などを拝見させていただきます
その高く評価できるできないの基準（金額）に関しては業者によって様々だと思います
老舗美術商などは１０万円以下は扱わないという店もあるみたいですが、そういった所ではそれ以下の評価になってしまう作家などは逆に知らなかったりします
というよりそもそも扱わないので知る必要もないのかもしれません
また出張査定の基準にしても問い合わせの段階で有名な作家（草間彌生や魯山人など）だったり来歴のしっかりした古美術品などがなければ出張すらしないようです
例えば「古い実家を取り壊すことになって、価値のわからないものがいろいろ出てきたんだけど見に来てもらえますか？」というような内容ではまず行きません
もちろんそういう方針が間違っているという事ではなく、むしろ名品をお持ちでそういうものだけをしっかりと査定してもらいたいお客様にターゲットを絞っているという事は効率もいいし、お客様の要望をかなえていればとてもいい事だと思います
しかし当社に問い合わせいただく内容では、お客様自身が価値をわかっていない売れるかどうかわからないという場合が多いです
そういったお客様のお問い合わせをなるべく買取に結び付けて、お互いに満足できるようにするのが当社の仕事になります
なので先ほどのような問い合わせは、当社の場合喜んでお伺いさせていただきます
そして当社のように古美術品を中心にしながらも他にも家具やカメラ・おもちゃ・時計・オーディオ・贈答品など幅広く扱う場合は彼ら以上に知らなければならない事は多いです
その上で売れないものまで知らなければならないのは、まずお客様のところにお伺いして査定させていただく時間の短縮につながります
短い時間で査定すると聞くとお客様によっては「手を抜いてるんじゃないの」「見てもわからないという事かしら」と思われてしまうかもしれませんが、全然そんな事ではなくちゃんと時間をかけるべきところは時間をかけますし、間違っても適当にするような事はありませんが、高く売れないものをいちいち調べて時間をかけるのは正直、当社としてもお客様にしても時間の無駄になってしまうのでそれはしないように心がけています
お客様にとっても貴重な時間を割いてもらってますので、なるべく無駄な時間は減らさなければなりません
ある意味この無駄な時間は時間を奪うという意味では遅刻するのと同じようなものかもしれません（遅刻は論外ですが）
そもそも査定にご納得いただけるのであれば、時間は早いに越したことはありません
また他にも知っていなければならないのが、売れない理由が需要がないとかもともと価値が低いとかではなく法律に触れてしまうという場合についてです
例えば法規制が変わって、昔は問題なくても今は売買禁止になった古いモデルガンや無線機・動物の剥製などの事も知っておかなければ、当社だけでなくお客様にまでご迷惑をかけてしまう事になってしまいます
そして売れないものを知っておかなければならないもう一つの理由が、引き取ったはいいけど本当に店舗でもネットでも業者市場でも売れないものは結局、産業廃棄物として有料で処分することになってしまうからです
お客様ご自身が捨てれば、自治体の回収で無料で捨てられても業者が捨てる場合には確実に有料になってしまいます
たまに明らかに売れない品物を業者市場に持ってきて、東南アジアの業者などに押し付けるように売っている人もいますがそういう事をしてしまうと他のものまで売れなくなってしまってトータルで損をする事になりますし、やはり店舗販売でもネット販売でも業者市場で売るにしてもある程度以上のレベルと保たないと、長い目で見るとうまくいかなくなってしまいます
そういった理由で今後も売れるものはもちろん、売れないものに関しても業者市場やネット相場などの動向は常に注視していかなければなりません
もちろんお客様の要望で少しでも荷物を減らしたいという場合はできる限りは協力しますし、当社は他社に比べても守備範囲は広い方だと思います
それでも残念ながら限界はありますので、その場合は適切な処分方法などもお伝えさせていただきます
