aiに奪われる仕事、奪われない仕事 骨董リサイクルは?

ai(人工知能)技術の発展によって、今まで人間がしてきた仕事の約半数が、aiやロボットなどに取って代わられると2015年の段階で試算が出ていました
一方で代替が難しいという仕事も存在していると言われています
そもそも日本を始めとする先進国は労働人口の減少が深刻で、好き嫌い良い悪いは別にして積極的に取り入れて行かなければならない状況です
実際に身近な所(スーパー・コンビニ・コールセンターなど)で人間から受けていたサービスも大分コンピュータに代替されていますし、検索エンジンも自然にaiを使う様になっています
これからもさらにaiの知能・技術の進化は加速度的になっていくでしょうし、試算によると2045年にはaiが人間の知能を完全に超える時が来るとの事です
それを「シンギュラリティ」と言う様ですが、まだまだアナログにも頼っている私にとっては正直、世界がどうなるのか想像が出来ません(2018年に孫正義氏はシンギュラリティは人類史上最大のビッグバンだと言っています)
話は逸れましたが、こうした技術の進化によって奪われると言われている仕事はまずルーティンワークやデータ処理入力業務などはほとんど代替されるでしょう
またコールセンターもaiチャットボットによって、24時間365日対応可能でカスハラ対策にもなると思います
自動運転も技術がさらに進んで法整備が整えば、運転業務も無くなる可能性があります
その他にもパターン化された業務は、置き換えられやすいとされています
工場のライン作業・事務作業・翻訳通訳・物流倉庫作業・小売飲食のレジ作業・警備作業(防犯カメラの進化)等の仕事は奪われやすいと考えられています
逆にaiに奪われない仕事と言うのはクリエイティブなジャンルの仕事、感情の伴う労働、ルーティンではない肉体労働、aiエンジニア等が挙げられます
具体的には医療関係・教育関係・アートクリエイター・営業職・カウンセラー・研究者科学者・コンサルタント・介護士看護士・現場作業など
ゼロからイチを創り出す創造力が必要だったり、患者などの感情に寄り添ったり、日々違う条件での経験が必要な現場仕事、aiを様々な分野に活用する技術などは代替が難しいです
そういう中で骨董リサイクルの仕事はどうかと言うと、家具など大型の物を査定して運んだり、一点一点では売れないん贈答品などを輸出業者に売ったりする様な仕事は、aiの影響の及ぶ所ではありませんがメーカー・ブランド品や作家物などは今、アプリの進化もあって一般の方でも比較的簡単にそれがどういったもので、どの位の価値があるのかも分かるようになって来ています
特にここ1〜2年の進化は凄くて、前は結構ピントが外れていた時も多かったのですが、最近はどんどんピントが合って来ている気がします
なんと言ってもネット上にはそれこそ無限の情報(写真・動画・テキストなど)が集約されていて、さらにそれが日々増え続けています
有名な物はもちろん、かなりマイナーな品物までほぼ全て調べる事が可能になっています
まだ古美術・骨董品などは簡単に調べられたり、真贋等の判定は難しいですが、全く別の業界ですがマグロの目利きなどはaiに置き換わっています
元々はマグロの目利きとは尾の部分を切り落とした、断面から色艶や身の締まり、脂の入り方などをそれこそ職人の目利きによって判別して、値付けされてきましたがこの目利きになるには、才能がある人でも最低10年はかかるまさに職人技でしたが、今は蓄積した膨大のデータから断面図をスキャンすれば判定が出来る様になっています
これにより熟練の職人の仕事はaiに置き換わる事になって来ています
そうすれば消費者にとってはコストの削減になるので、歓迎するべき事かもしれませんが一つの仕事が消えてしまう事にもなってしまいます
骨董品はジャンルも幅広く、データ集積は簡単ではないかもしれませんが、先々を考えると同じ様な道を辿る可能性はあると思います
そしてそういうai機能を備えた機械やアプリを使って、正確に真贋を含めた査定をして、それをオークション会社と提携すれば、個人の方たちが今よりも安心して取引できる時代になるかもしれません
また今でもアプリとメルカリなどのプラットフォームによって、だいぶ個人間取引が一般的になって来ましたが、それでも品物の情報や相場を調べたり出品する事にハードルがありますが、例えば写真1枚撮ればaiが全て調べてくれて、その情報を元に出品までしてくれる様になったら、ますます広がって行きますし、そういう時代が来るのはそこまで遠くないと思います
そうなると間違いなく、我々の業界に品物は入ってこなくなります
当然ですが売り上げも下がりますし、全体的には衰退していく様な気がします
結果的には骨董屋もaiに奪われる仕事なのかもしれません
それがいつになるかは正直わかりませんが、ある程度備えて行かなければなりません
まずは体を使ったリサイクル的な仕事を大事にしたり、小売りの部分でブランディングして、ネットよりも多少高くても売れる様にしたり、ネットで売りづらい品物をしっかりと売れる様にしたり、お客様の感情を読み取って満足していただけるようにしたり、他にも様々に手を打っていかなければなりません
ただしどんどん業界のパイは小さくなっていきますので、厳しい時代になっていくでしょう