買取現場から見た「空き家問題」

2023-10-26

  • 買取業界の事情

度々ニュースにもなりますが、全国で空き家の数が増え続けていて現在1000万戸にも上っていてこのままいくと2030年には4分の1は空き家になってしまうそうです

そもそも空き家の定義とは通年で人の出入りがなく、電気・ガス・水道などの使用が認められない空き家と認定されます

その空き家がどんどん増えてきている理由は何なのでしょうか?

これは都市部と郊外でも理由は異なりますし、様々な要因があり理由は1つではありません

実際に当社のような買取業者にも「何年もそのままで空き家になっているんだけど、中にある家具とか買ってもらえれば…」とか「両親が亡くなってからほったらかしているんだけど、そろそろ整理しないといけなくなって」という問い合わせが増えてきています

こういった問い合わせの多くが当社が都内にある事もあり「私は都内に住んでいるのですが、実家は北関東ですけど大丈夫ですか?」というような自身は都内で生活していて遠方の実家を相続したものの、日々忙しい中で遠方であるために整理が余計に後回しになってしまう場合が多いです(ちなみに当社は東京以外でも出張査定は無料で行っています)

このように日々都内で生活している人が車で2~3時間かけて荷物整理に通ったりするのは難しい事もあり、そのまま時間が過ぎてしまうのでしょう

さらに実家周辺に知り合いがいない場合は、その建物や荷物を整理するために不動産屋・解体屋・回収業者などを探したりする事も非常に面倒臭いと思います

また更地ではなく建物が建っていると固定資産税の減額(最大1/6程度になる)もあって、特に郊外だと負担も少ないため後回しになってしまいます

場所によっては売却しようとしてもなかなか売れず、売れたとしても回収・解体が必要な場合は売却額よりも高くなってしまい、売るに売れないいわゆる「負動産」となってしまう事もあります

また近くに住んでいる場合は同じく固定資産税が安いので、倉庫代わりに使用しているケースも多いみたいです

つまり売却するにしても売却額が安い場合、最近は解体費や改修費が高騰している(人件費やごみ処理代が高くなっているため)ので固定資産税を払い続けてもなかなか話が進まないようです

では都市部ではどうなのかと言うと、実は同じく増え続けています

なぜ郊外と違い需要旺盛な都市部でも増えているかというと、都市部では借地などの慣例がありまたそれを複数の人間が共同所有するなど、売却や賃貸物件に建て替えなどで十分収益が出る状況でもなかなか話が進まない事が多いようです

また相続で揉めた時なども同じように兄弟や息子・娘などで複数人で相続してしまうと同じ方向で話が進めばいいのですが、そうではないと(元々不仲だったり、相続で納得いかない人がいたり)そのまま放置となってしまいます

余談ですが最近、石原慎太郎氏の田園調布の物件を4兄弟で相続してそれをスムーズに売却したというニュースが流れましたが、そういう風にいけばいいのですが、なかなかいろいろな事情と思惑があるとそうもうまくいきません

実際に当社も買取でお伺いさせていただいた際や、運び出しの最中などにそういう類の話(つまり愚痴)を聞いた事も1度や2度ではありません

後の理由としては元々の所有者が亡くなったり、失踪したりして登記上の人間がいなくなった場合で身寄りがいなかったりすると当然相続もないので、実質的な土地使用者がいないと自治体や第三者が取り壊したりはなかなかできませんので土地売却などによる有効活用もできません

実際に当社のある世田谷区でも50000戸が空き家になっているといい、小さなサイズの新築戸建てが7000万とか8000万、サイズが大きかったり駅近だったりすると軽く億を超える様な場所で50000戸も空き家があるのは本当にもったいないと思ってしまいます

様々な事情がある事はわかりますが、もう少し何とかならないかなあと思います

国ももちろん何の対策もしていないわけではなく、2015年に空き家等対策特別措置法が全面施行されました

これによってこれまで登記上の所有者の許可なしでは不可能だった敷地への立入・調査(いままでは不法侵入になっていた)、住民票や戸籍などから個人情報を確認できるようになりました。

これによって壁にヒビが入っていたり、窓ガラスが割れていたりと倒壊の危険性がある場合や、ハエが大量に発生したり動物が住み着いたりゴミが悪臭を放ったりと衛生面で問題がある場合などは「特定空家」に認定されます

特定空家に認定されると行政の指導に基づき、事態の改善をしなければならなくなります

これを行わないと、固定資産税の特例(小規模住宅用地なら最大1/6まで減額される減税措置)を受けられなくなったり罰金を払わなければなかったり、最終的には行政代執行で不動産の解体も行われる事になります

とわいえそんなにすぐに解体されるような事にはならないと思いますし、結局少子高齢化もあり空き家はどんどん増えていく事が予想されます

これは本当に何とかしなければならない問題だと思います、ちなみに世田谷区の新築戸建ての供給件数は1年間で1000戸に満たない数です(空き家件数は50000戸)

また買取業者として思うのは、先ほども書いたように最近空き家に買取で呼ばれることが増えてきて、それ自体はうれしい事なのですがやはり同じ空家でも週に1回ほど換気したりしている家は大丈夫ですが、本当に全く人の出入りが無くなると2~3年で湿気などの影響かあっという間に劣化してしまいます

昔から「人が済まないと家はすぐ駄目になると」聞いていましたがこの仕事をして本当に実感しました

また家だけではなく中にある品物ももちろん劣化が早く、家具などがカビたりタオルや着物などがシミだらけになったり、箱がボロボロになったりと本当は買取できた品物でも買取できなくなったり、買取できても評価が大きく下がったりしてしまいます

なので家の処分などは先になったとしても、中の品物はなるべく早く買取などを利用して整理した方がいいと思います

回収や解体はお金がかかりますが、買取はお金がかからずむしろお金が入ってくるので早めに動くことをお勧めます

 

 

 

 

 

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