最近TVコマーシャルでも骨董品買取のコマーシャルを見たりするようになりましたが、以前では考えられなかった事です
もともと骨董業界は個人事業主の人たちが多くて、老舗とか有名店といわれる所でも他の一般的な業界から見ると規模的には零細企業に分類される所がほとんどだと思います
骨董品は業者と愛好家の間で、ある意味狭い世界で売り買いされてきたと言えるでしょう
そしてそれに比例するように業界の情報もかなり制限されていて、例えば骨董品の売買をする古物市場はほとんど公開されていなくて、古物免許を取得しても業者市場がどこにあるのか、どうしたら入会できるのかツテがないとほとんどわからないようになっていました
僕自身もアンティークショップで独立する前に働いていたので、ある程度は分かりましたが何もなければかなり遠回りしていたと思います
アンティークショップで働く前は全く違う業界でサラリーマンとして働いていたので、これほど閉鎖的な事に正直驚きました
これはなぜそうなっていたかというと、既に骨董屋として儲けていた人たちがある意味既得権益を守るために(新規参入が増えると取り分が減ってしまうため)あえて閉じた世界にしていたのだと思います
しかしネットの出現によって情報が取りやすくなり、新規参入が増えて敷居が大幅に下がりました
特に大手の参入は業界を大きく変えたと思います
今まで主にブランド品や腕時計・貴金属などを扱っていたいわゆる「ブランド業界」「貴金属業界」の人達が骨董業界にも続々と本格参入してきました
なぜ彼らが参入できたのか、してきたのかという理由に関してはまた別の機会に書こうと思いますがとりあえず彼らの参入は大きく業界を変えました
ほとんどが個人事業主の人達が集まって動いていたところに上場企業が参入してきたわけですから、まず第一に資金力やマンパワーでは全く太刀打ちは出来ません
大金を投じてネット広告やTVコマーシャル・チラシなどに大量に出稿したり、有名タレントを起用したりします
それを見た一般の方は「上場企業だから」「有名なタレントが出ているから」「TVでCMが流れているから」と信用して多くの方が問い合わせをします
それによって長くこの業界で買取を行っていた人たちの中には、商売が厳しくなってしまっている人もかなり多いです
もちろん自由競争の中でルールを守っているわけですから全く問題はない事ですし「たいして骨董の事わかってもないくせに」などといってもそれはただの負け惜しみに過ぎません
また彼らの宣伝によって捨てられるはずだったものが「ちょっと問い合わせてみようかしら」と言って救われた事も多分相当あったと思います
ただしそうは言っても当社も生き残っていかなければなりませんし、大手の買取方法や買取金額を聞いていると「それはどうなんだろう」と疑問に思うことも多いので(専門的な知識や買取金額でも負けているのだったら完全に白旗ですが、そこは問題なく勝てそうなので)
なるべく当社に問い合わせをしてもらうために、予算では勝てない分頭を最大限に使ってアピールしていこうと思っています
このブログもその一環になるので、今後も読む人の興味を引くものを定期的に書いていくつもりです