利益の敵になる、働くこと自体の満足度

2024-05-16

  • 深沢美術店のこと

私は20代の頃会社員として営業マンをしていました、ですので売上・利益の追求を日々叩き込まれて来たので理解しているつもりですが、世の中にはその辺りをあまり気にしていない人が多いような気がします

当時あたり前のように売上・利益目標が設定されてそれには自分の給料分だけでなく、かかる経費(交通費、一人あたりの家賃・光熱費・雑費、社会保険料など)さらに事務員や制作部など売上を上げるのが難しい、サポート部門の人件費や会社の利益も稼がなければならなかったのでキツかったです

それでもその時の営業経験やコスト管理などは今の仕事でも生きていますし、他業種での社会人経験はこの業界しか知らない人よりもお客様の感覚に近い気が個人的にはしています

少し話は逸れましたが、とにかく会社が存続・成長していくには売上・利益を確保し続けなければなりません

その辺を疎かにしてしまうと、会社の売上・利益は伸びていきません、つまり横ばいになっていきます

そうすると他社が成長したり、エネルギーなどの高騰による経費の上昇で相対的に低迷していって、どんどん厳しきなっていって従業員の給料も上げられず不満も溜まっていき、会社の存続も難しくなってしまいます

そうならないためには私とスタッフの動きを効率よくして、無駄な経費を削っていく必要があります

もちろんそんなに上手くいく訳はないですが、意識して改善していくのと何も考えずに惰性で進めていくのでは全然違うと思います

買取の問い合わせでも最初の頃はとにかく経験だと思って、内容にあまり関係なく伺っていましたが問い合わせも多くなって来たこともあり、ある程度選別するようになりました

それでもお伺いして残念ながら買い取りできそうな品物が1つもない場合もありますが、それはよくある事なので仕方ありません(当然その場合でも出張料や査定料はかかりません)

そういう現場も当然出てきますが、トータルでしっかりと目標とする利益を取っていくために、事前のヒアリングによって選別していく作業も重要になっていきます

そのように時間や効率を意識して利益を確保する事が大事なのですが、その時に障害となってくるのが働く事自体の満足度になるような気がします

これは難しい問題なのですが、日々忙しく動いてお客様に喜んでもらって満足してもまるで利益は出なくて、従業員の給料も待遇も上がらず最終的に潰れてしまっては元も子もありません

私もそういった状況になった事があるのでわかりますが、たくさんの業者市場に毎日のように通ってたくさん買ってそれだけで仕事をした気になって、結果的にほとんど利益が出ていなかったり、もっとひどいのはただ同業者と長話して「忙しいけど、全然儲からないよ」などの話を聞いて安心して「まぁ、今日は大したものは仕入れられなかったけどこういう日もあるよ」と仕事をした気になったり

そんな事をしていてはどんどん厳しくなっていきます

さっきも書きましたがやみくもに出張買取に出て、経費ばっかり使ってほとんど買い取れなかったり、それでもたまにお客様に喜んでもらったりしたら「いい仕事できたなぁ」と満足してしまって、後で数字を見ると全然利益が出ていなくて、自分一人でやっている分にはまだしも(それでも家族がいると駄目ですが)従業員がいる場合はそんな事では続きません

待遇(給料)も上げていかなければなりませんし、無理のない範囲で投資(広告など)もする必要があります

ですのでスタッフ一人一人もですが、特にトップがその辺りをしっかりと意識して管理していかなければ駄目だと思います

「真面目に汗して、お客様の為に働く」

もちろん大切ですし基本だと思いますが、採算度外視でやっていくと結果的に自分も従業員も取引先も、最終的にはお客様にも迷惑をかけることになってしまいます

今後も忙しく働いている事だけに満足するのではなく、無駄なく堅実に成長していけるように頭をフル回転しながら頑張って行こうと思います

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