仕事のお金と自分のお金を混同しない

2024-03-01

  • 深沢美術店のこと

最近は大手企業も進出してきましたが、元々古物商は個人で行っている人が多くビジネス的にしっかりと目標・計画を練って動いているというより、勘と勢いを頼りにどんぶり勘定で動いている人が結構いるように感じます

またその中で買取業者についても同じで、1人もしくは家族だけの規模だと特に、当たりを引くかどうかが大きいために運まかせな所があると思います

さらに個人事業主だと仕事で使っているお金も、個人のお金も混同しているような感覚になってしまっている人も見受けられます(実際は違うはずですが、感覚的にそう見えてしまってます)

そうすると利益(儲け)はすべて自分のもので大きいお金が入ってくると接待交際費の名目で毎日のように飲み歩いたり、高級時計を何本も所有したり、いい車に乗ったりします(高級時計は半分資産のようなものですが)

そして自分のお金のような感覚になると、集客のための広告費やホームページのリニューアルなどにお金をかけるのが惜しくなったりしてしまいます

一番駄目なのが買取の際に査定して支払う時に、自分のお金を財布から出す感覚になってしまう事だと思います

それだと少しでもケチりたくなったりしてしまいます

それとは別に法人化して従業員を雇っていても、会社のものは「竈の下の灰まで」自分の物という感じで利益を独り占めして、先ほどの様に豪遊したり、もしくは逆で個人的にお金を貯め続けて仕事でもお金を使わない人もいます(勿体なくなってしまうのでしょう)

また従業員にもあまり還元しないので、長く続かずなかなか会社として経験が蓄積されません

そしてそういう人ほど「最近仕事がないなぁ~」「業者が増えて大変だよ」と愚痴を言っています

それに比べるとやはり大手企業は完全な企業ですので、年間の売り上げ目標・粗利目標・年間広告予算・採用予定などを細かく設定して進めていきます

その中でトライ&エラーを繰り返し目標達成に全力を注いでいます、特に上場企業の場合は会社からだけではなく株主からのプレッシャーもあるので大変です

もちろん現場で見聞きした中では過去にブログでも何度か書いていますが、大手のやり方(集客方法・買取の仕方など)には「それは違うんじゃないかなぁ」と思う部分は正直あります

ただしこういう風にビジネスとしてしっかりと経営している所は、見習わなければなりません

当社も法人化して規模は小さいですが従業員もいて、そこまできっちりではないですが毎年目標は立ててある程度の予算は半年ごとに決めて、売り上げの増減に関わらず決めた予算はしっかりと精査して使うようにしています

また給料に関しても労働分配率から割り出して、自分と従業員にも適正な金額を支払うようにしています

そのため従業員はみんな10年以上は続けて働いてくれますし、私も利益を個人的に多くとりすぎないように(40代後半・東京・大卒・正社員の平均程度)して、会社に残して会社で使える額を確保しています

もともと物欲はそんなになく、家族も同じような感覚なので個人的なお金はあまり使わずに、残ったお金を円安・物価高を考えて株式投資に回しています(と言ってもNISAとイデコだけですが)

なので同じ規模の業者に比べると、会社として投資している金額は多いと思います

例えば広告宣伝費、商用車購入費・機材代(カメラ・パソコンなど)・店舗倉庫費・外注費(web関係)などになります

それに伴い買取件数が増えているので、買取金額も同業者より多いと思います

そのお陰もありここ数年は堅調で、緩やかに買取件数や売り上げが上昇しています

大手のようなあまりに急激な拡大は望んでいないので、適正な成長を長く続けていくために適正に投資していこうと思っています

こういう考えになったのは物欲がそんなにない事もありますが、20代に営業マンとして売り上げ目標の厳守(ノルマ達成)や販売管理費の使い方などを叩き込まれた事が大きいと思います

なので極論を言うとお金よりも数字が好きなのかもしれません

そのため過度な節税や(もちろん税金は払わなくてよければ払いたくはないですが)売り上げを調整したりはせず、せっせと目標を達成できるように買取らせていただいたものを、早めに一番高く売れるように努力しています

そうすれば税金は多くなってしまいますが結果としてキャッシュフローは増えますし、多少の波があっても耐えられます

そうでなく税金でとられるならばと過度に経費を使ったりして、税金は少なくても手元に現金が少なくてちょっとして事で倒産した会社をサラリーマン時代にも独立した後も見てきました

そしてそうやって適切に投資していかないと生き残れない位、この業界は厳しくなってきています

当社も無駄な経費は抑えながら、必要なお金はしっかりと使って生き延びていきたいと思います

 

 

 

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