買取業者がしっかりと「儲け」を出すために必要なこと 中編

2023-02-09

  • 深沢美術店のこと

買取業者の仕事はお客様から品物を買取する事ですが、実は買取する事と同じ位もしくはそれ以上に大事なのが、買取した品物をその品物が一番評価される所にしっかりと「仕分け」する事です

この部分を適当にしてしまうと本来高く売れるはずのものが、全然売れなくて場合によってはしっかりと仕分て売った時に比べて倍以上違う時もあります

そうやって安く売ってしまう業者は、当然次の買取は高く買取することが出来なくて他の業者に負けたり、信頼を失ってリピーター・紹介も無くなりどんどんジリ貧になっていってしまいます

ただこれに関しては当社も最初の頃は何度も経験してきて、買った時の値段よりも安く売ってしまった事もありました

よく言えば高く評価して買っていいるといえますが、前の記事でも書いた通り買取業者も企業なので当たり前ですが利益を上げなければなりません

そもそも買取価格より安く売っていたら会社は潰れますし、ほとんど利益なしで売っていたら次のお客様から適正な価格で買取することはできません

なのでしっかりと買取した上で、高く売らなければなりません

そして高く売るために必要なことが「仕分け」になります、仕分けとはその品物が一番評価される場所で売るためにすることで、もちろん売り先は多く持っていた方がいいです

当社の場合ですと店舗・イベント・業者市場・ネットの4つに分けていて、さらに業者市場はリサイクル系から美術俱楽部・国際オークションまで複数箇所に出品しています

業者によっては買取した品物を、ひとつの業者市場ですべて売ってしまうという事をしている所もありますが、これは本当に危険です

あるジャンルに詳しい買人(市場で競って仕入れをする業者)が一人しかいなければ競り上がらないので安くなってしまいますし、その市場によって高いジャンルも全然違います

例えば古家具が高く売れる市場、茶道具が高い所、古いおもちゃの専門家が多く参加している市場などありますし、逆に専門家が少なくて相場より安くなってしまう所もあります

その様に様々な市場がある中で、市場毎の特性をつかんで品物にあった市場を選択することが重要です

なので常に複数の市場に参加して動向をチェックしたり、同業者からいろいろ情報を収集することが大事になります

こういう努力をしないで一つの市場で売ってしまうと、長い目で見ると確実に損をしてしまいます

この損は自分たちにとってももちろんですが、次の買取先のお客様にとっても損(安い買取価格)につながるので全力で避けなければなりません

もちろん業者市場よりネット向きの品物もありますし、小売り向きに品物もあります

とにかくその品物の向く場所を予測して、仕分けることは本当に大事なポイントです

さらにその上で「売る力」も必要になってきます

同じ品物を同じ業者市場に出しても、売り上げが人によって変わるのも事実です

業者市場では品物だけでなく、売り人も見られていて普段の振る舞いや人間関係なども大きく影響してきます

具体的には品物に問題がありわかっていても言わなかったり、いいものはすべて自分で売って売れないものだけ売ろうとする、値段が安いとすぐに売るのをやめるなど、こういう事をする人の荷物は本当に売れなくなってしまいます

また結局は人間が売り買いする世界なので常識的な行動(意外とこの業界の人はできない人も多い)を気を付けるなどをずっと続けていく事が大事です

そうすると信頼も少しづつ上がってきて、買人も安心して競ってくれるようになります

またネットでも販売も写真の撮り方や説明の仕方、高い評価を取り続けるなどをこれもずっと続けていかなければなりません

店舗販売やイベントでの販売に関しても品物や接客のレベルを上げて、安売りしない様に気を付けることが大事です

こうして「仕分け」と「売る力」がしっかりと身に付いている業者は、長い目で見て買取業務もしっかりとした価格で買取した上で確実に利益を出し続けられるという好循環が続きます

当社ももっとこういう状況になれるように努力してきたいです

 

 

 

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