遺品整理生前整理をしてきて思う、家じまいの進め方

2024-08-19

  • 買取業界の事情

当社が買取にお伺いする時の大半は、遺品整理もしくは生前整理になります

基本的に人は何かないと、荷物の整理をしようとはなかなか思いません

私自身も普段は荷物整理なども後回しにしてしまうタイプなので気持ちは良く分かりますが、かなりの量の荷物を遺されたご家族の方は苦労する人も結構います

特に今整理をしなければならない方たちの両親は戦後から高度経済成長を乗り越えてきて、日本とともに豊かになってきていて、さらに物のない時代も経験しているので、なかなか品物を整理する事が出来ない世代になります

また家自体も家族が多かったこともあり、広い家を所有している場合も多く、なおさら品物の量が多くなってしまいます(お祝い・お中元・お歳暮などで貰って一度も使っていない贈答品などが特に)

これ自体はもちろん悪いことではなく、頑張って働いて買って品物を大事にしてきた結果ですので、むしろ真っ当な人達だとは思います

ただし私などは主に整理に苦労されている方たちとお話する機会が多いので、そこでいろいろ聞いてきた中で荷物整理だけでなく「家じまい」全般で苦労する人も多いので、聞いてきた話から「家じまい」する際の進め方を書いてみようかと思います(もちろん様々なケースがあるのであくまで参考までに見てください)

 

まずは両親が健在な時に家自体をどうするかを親・兄弟で話し合う事が大切との事です

両親の意向や誰がその家を相続するかなどを決めていくと、その先もスムーズに進むと良く聞きます

ただし両親が健在な時にこういう話を切り出しずらかったり、親のほうが嫌がったりする場合もあってなかなか難しいのが現実です

こういう事を書いている私自身、親や兄弟とはほとんど話し合いは出来ていません

 

次に親が認知症になる前に任意後見制度の検討をする事も必要かもしれません

高齢化に伴い認知症件数も増え続けていて、2030年には高齢者の5人にひとりが認知症になると言われており、全く他人事ではありません

そのため認知症になる前に任意後見契約や民事信託などを弁護士などに相談しておけば、そうなった時に財産管理をしやすくなります

買取の相談を受けたりする際に認知症の両親の荷物整理や財産管理で苦労されている方は本当に多いです

ただしこれもなかなか手間もかかりますし、相続以上に相談もしずらかったりしてします

 

後は健在なうちに荷物の整理を両親と相談しながら進める(断捨離や生前整理)と、遺品整理の際に大分楽になります

もちろんとにかく整理を進めたい息子・娘さんと品物に思い入れがある両親の間では話が進まなくて、揉めてしまう事もありますが、頭ごなしに決めていくのではなくなるべく揉めない程度に話し合っていく事が大切だと思います

これが生前に広くて老朽化した家を売ってマンションに引っ越したり、老人ホームに入居する時などは必要にかられて整理が進むので後が楽になるケースが多いです

なのでご本人たちがまだ元気な60代辺りに、手広くなった家を手放して引っ越すというのも悪くない選択肢だと思います

 

そして相続した後の流れですが、不動産に関しては名義変更や不動産価値の相場を調べてから、売却か賃貸かなどを決めて、更地にする・そのまま売却する・リフォームするなど「家じまい」の方法を決定する作業になると思います

 

さらにその中で遺品整理がかなり重要だと思います

これをしっかりやるかどうかで、金銭的にはけっこう差が出ると思います

特に都内の一等地の整理ですと、家の売却額が大きいせいかそのまま家財一式を不動産屋などに丸投げしてそのまま処分してしまう方が多いようです

そうすると結構割高に処分代がかかったり、価値のある品物をゴミとして捨ててしまう事にもなってしまいます

ですのでひと手間はかかってしまいますが買取業者を呼んで査定して貰う事と、処分に関しても自治体などを利用しながら整理する事もおすすめします

それをしっかりやるとそのご家庭にもよりますが、遺品整理にかかる金額が何分の1になったり、場合によっては買取価格の方が高くなる事もあります(当社も何度も経験があります)

少なくとも査定だけでしたら手間は少しかかりますが、費用が掛かる事はないのでぜひ問い合わせる事をお勧めします

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