私は２０代まったく別の業界でサラリーマンをしていての異業種転職だったので、余計に感じるのかもしれませんがこの業界の方は仕事に対するプライドが高い人が多いような気がします
こう書くとすごくいいイメージに感じるかもしれませんが、実際は自分よりも物を知らない（目利き）経験が少ない人の事を見下す人が多いと思います
それが業者間だけの話ならばいいかもしれませんが、時には買取先の一般の方に対してもそういう態度をとる業者もいたりします
何を勘違いしているのかわかりませんが、この仕事をどこかすごく偉いと思っている感じがします
もちろん全員ではないし、真面目に謙虚に仕事をしている人もいますがたまに勘違いしている人もいたりします
特に長くこの世界にいる人（この業界しか知らない人）に多い気がします
プライド・自信を持つことはもちろん大事ですし、自分の仕事を卑下する事は全くないですが必要以上に偉そうにしている人のを見ると「何か違うなぁ」と思ってしまいます
この仕事は何かを生み出しているわけではないし、いなくなってもすぐに困る人は少ない業界です
例えば医療従事者、介護関係、第一次産業、インフラエンジニア等など存在自体が不可欠なものではなく、どちらかというとプラスアルファの部分だと思っています
もちろん当たり前の事ですが、この仕事も需要があるから長く存在していますし、この仕事をしていて人から感謝される事も結構あります
それでも基本的には品物を売ってくれるお客様がいなければ成り立たないし、買ってくれるお客様がいなければ成り立ちません
その辺を忘れて業者市場でも「こんなもの持ってくるなよ」と品物を集める苦労も知らずに言ったり「〇〇も知らないの？」と世間ではまるで通用しない知識でマウントを取ったりする人がいます
買取業者でも問い合わせに対して「そんなの売れるわけないでしょ」とか「うちは美術品しか扱わないので、こういう工芸品とか贈答品は他当たってください」などいう業者もいます
こういう対応は良くないです、特に一般の方に対しては
一般の方はこれが売れるかどうかわからない、もしくは売れると思って（実際は売れないものでも）問い合わせをします
この業界にいれば当たり前にわかっていても、一般の方にはわからない場合が多いです
もちろん昔よりはネットの情報や調べれるアプリなども充実してきていますが、それでも仕事として従事している業者に比べればわからない事が多いのも当然です
ですのでそういう問い合わせに対しても、仮に買取が難しくて断るにしても丁寧に説明して対応しなければなりません
それを知識がある（知っている）ことが偉いかのように錯覚して、何故か上から目線で対応するところも珍しくありません
こういう部分はこの業界に何故か多いような気がします
昔ながらの骨董店や露天商などに、素人扱いや邪険にされた経験のある方もいらっしゃるかもしれません
もちろん最近は若手アンティークショップ・骨董商の参加する蚤の市なども増えてきて、そういう事も少なくなったと思います（良い事です）
買取業者に関しても大手が参入してきてこういった対応自体は減ってきていると思いますが、まだまだ一般的な接客業に比べたら劣っているような気がしますし、そういう業者は自分で自分の首を絞めています
実際このように偏屈な態度をしている業者は伸び悩んだり、停滞している事が多いです
業者市場でもベテランというだけで偉そうにして、経験の浅い若手をからかって目利きぶったり自分を大きく見せようとしている人もいます
そういう人は数年・数十年同じことを繰り返しているだけであまり成長は感じられません
逆に変なプライドがなく、若手にもフラットに接してわからないものは素直にわからないと教えてもらうような人は仕事がどんどん大きくなって成長し続けています
「人の振り見て我が振り直せ」ではないですけれど、まねる人を間違えてはいけませんし、多少結果が出ても常に謙虚でいなければいけません
買取のお客様に対しても、持っている知識（買取査定や処分方法など）は最大限に活かしますが、知っているからと言って売っていただける方がいて成り立つ商売なので初心というか謙虚な気持ちを常に持っていきたいです
そうすれば綺麗事だけではなく、それが出来ていない業者には少なくとも勝っていけると思っています
そして謙虚に仕事を続けて自分と従業員がちゃんとした収入を得て、納税までできれば別に偉くはなくともちゃんとした仕事として成り立つと思います
そしてそういう業者が増えてくれば業界的にもクリーンで世間にも認められるようになると思いますし、実際私がこの業界に入ってきたときより常識的な業界になっているような気はします
