何度かブログにも書きましたが、私はこの業界に入る前は別業界のサラリーマンを7年ほどですがしていました
その時はその時で大変なこともありましたが、それなりに充実していたと思います
その後サラリーマンを辞めてアンティークショップに勤めた後、独立して今に至りますが未だに試行錯誤していますが何とか少しづつ形になってきている気がしています
そんな私から見て骨董屋の仕事について考察してみたいと思います
ここではある程度以上に成功している人を対象に取り上げます、リスクのある仕事なので全員が全員成功しているわけはなく失敗して業界からいなくなった人や、ギリギリで何とかやっている人ももちろん多いです
①夢がある
この仕事の一番の醍醐味は一攫千金が狙えるという事だと思います。バブルの頃に比べると日本の美術品は相場が数分の一からモノによっては数十分の一に下がっている場合が多く、昔の人に言わせると「夢がなくなった」という事になりますが、ここ数年は中国美術バブルもあるし日本美術の中でも世界的に評価されているものは昔よりも値上がりしているものもあります
そして茶道具や掛け軸といった値下がりしたジャンルの品物でも、名品と呼ばれるものは今でもそれなりな価格は保っています
なので今でも目利きの人などは一瞬で数百万や数千万を稼いだりしています。こういった事を「当てる」とか「化ける」などと言われます
「○○さんが李朝で数百万当てたらしいよ」「○○君がお客さんから買った掛け軸が一千万に化けたみたい」そういう話は度々耳に入ってきます
少なくとも宝くじを買うよりは当たる確率は高い気がします(もちろん知識や努力の上に成り立つものですが)
これはサラリーマンにはあり得ない、夢のある部分だと思います
②時間が自由
コロナの影響でリモートワークが大分定着しましたが、今でも多くの人達が毎日決められた時間に決められた場所に出社しています。私も経験がありますが毎日混んでいる電車に揺られて会社に行くのはそれだけで結構なストレスを感じていました
また基本的に長期の休みを取れるのはお正月とGW,お盆と決まっていますし、業種によっては休みでも電話が掛かってきて気持ちは休めない人もいると思います
このように一般的なサラリーマンは時間に縛られてしまいますが、それに比べると骨董屋はかなり自由に働けます
一応参加すべき業者市場の日程や時間は決まっていますが、参加の仕方は人それぞれで開始より一時間以上前から下調べしている人もいれば、ほぼ遅刻してくる人もいます
別に遅刻しても自分が損することはあっても別に罰則があるわけではないし「来会?ゴルフ行くから休み」とい人もチラホラいます
要するにちゃんと稼げればいくらサボっても問題ないという事です。業界の雰囲気としてもサラリーマンの世界と比べて、あまり勤勉な事が美徳とされない雰囲気があります
極端な話、普段ダラダラしていても1年に一回大きな当たりを出せばそれでOKで「あの人は目利きだよ」と尊敬されるような感じです
なので常に勤勉にして時間に追われて、それが大きなストレスになる人にとってはいい環境だと思います。
他にもまだあります、後編で書きたいと思います