プロ野球の世界で名選手・名監督だった野村監督は「バッターの場合、2割5分と3割では評価は天と地ほどの差があるが数字で見ると100回のうち25と30の違い、その差5しかない」と言っていました
もちろんプロの世界でのその差は一般人が思うよりも大きな差だとは思いますが、その差を埋めるために相手投手の癖を見つけたり、キャッチャーの配給を読んだりする必要があると語っていました
そして2割5分と3割の結果は時間が経てば経つほど差が開いていきます
5年10年と経つと年俸も倍どころではなく、5倍以上変わることもあります
さらに引退後も監督やコーチ、解説者に呼ばれる可能性も全然違います
もちろん前提としてプロの世界で通用する実力と努力は必要ですが、プラスアルファの部分も大事になるという事です
これは骨董品の買取業者にも当てはまる部分があります
大手業者は別かもしれませんが、個人レベルの業者の場合競合も多くて規模も使える広告予算も同じ位だし、違いを出すのも簡単ではなく普通にしていたらみんな同じになってしまいます
もし本当にすべての業者が同じ様な打ち出し方をしていたら、仕事が来る来ないは大体平均的になって今の業界の景気を見ているとみんな2割5分位で食べてはいけるけど、大きな成功や成長はない状況になると思います
でも実際は同じ様な規模の業者でも、安定して3割が打てる業者とそうではない業者に分かれています
その差(プラスアルファの部分)はどこにあるかというと、個人的に思うのは成功している所は独りよがりにならずお客様の要望にマッチできている気がします
正直な話、骨董品の買取業者が今欲しいのは中国美術や有名作家の作品、高く売れる古美術品等ですがそういったものは世の中にはほとんどなく、それよりも圧倒的に家具や贈答品などのほうが多く、それらを整理(売りたい)したい人の方がもちろん多いです
さらに買い取りできないものの処分の方法(業者に任せた場合や自分でやる場合のコツなど)にも相談に乗って欲しい人も少なくありません
にも関わらず広告やホームページでは自社が買い取りしたい品物だけ載せて、目利きです・創業何年・高価買取などみんな同じ様なフレーズを書いているだけになっている業者が多いです
そうではなくしっかりとお客様の要望を拾い上げて、それに対応できる人・車・倉庫・売り先などを持ち、広告やホームページでもわかりやすく伝えてその要望になるべく答えることが出来る業者は3割バッターになれると思います
そしてそれを継続していけば紹介・リピーターも増えて安定した成長が出来ます
当社もお客様の要望に答えられるように必要な投資はしながら(最近トラックは一台増やしました)考えて行動していこうと思っています
他の商売も同じだと思いますが、自分たちの事ばかり優先してしまうといつか行き詰まってしまいます
もちろん会社の成長も大事なのでそこは上手にバランスを取りながらですが、結局この仕事はお客様の要望を解決する事が結果的に一番上手くいくというのは実際の経験として感じています
これからも当社はホームラン(骨董品で大当たり)を狙いすぎて大振りにならず、こつこつ3割を打ち続けていきたいと思います