コロナ禍でも古物業者がしぶとい?理由

2021-07-22

  • コロナの影響

コロナが日本で猛威を振るい始めて1年以上が経ちました、様々な業界が被害を受けていて終息のメドはまだまだ立っていません

特に飲食業界、航空業界、旅行業界、エンタメ業界などが直撃の被害を受けており先の見えない状況だと思います

もちろん経済は繋がっているので他にも程度の差こそあれ苦しんでいる業界・人がいることは間違いありません

そんな中我々古物業界はどのような影響を受けているかというと、まず一番に影響が出たのが骨董市・フリマなどのイベントで1度目の緊急事態宣言が出たあたりからすぐに軒並み中止になり、都内では未だに開催されていない所も多く開催している所も以前のような活気には程遠いのが実情です

出店してもあまり売れなくて、出るだけ赤字だからしばらく休もうかと出店者が少なくなっている所もあり、そうなるとますますお客さんが減ってさらに売れなくなるという悪循環になってしまっています

この部分に関しては確実に落ち込んでいますし、回復するにはまだまだ時間がかかりそうです

また店舗営業も最近は大分戻ってきたようですが、去年はかなりの売上減になったお店も多かったようです

イベントと異なり店舗は固定経費がかかるので、売上減は大きく経営に響きます

またこれはイベントも店舗営業にも共通した痛手ですが、コロナによって外国人観光客が来なくなった事と飲食をはじめ新しくお店をオープンする人が減って購買意欲の高い人が減ってしまった事が大きかったです

このように並べてみると古物業界も悪い流れが続いているように思われるかもしれませんが、僕の知る限りコロナ禍の影響で倒産した、辞めてしまったという人はほとんど聞いたことがありません

その原因がネットオークションやフリマアプリの活況と海外需要の堅調にあると思います

まずネットに関してですがコロナによってむしろ需要が高まっているようで、海外や国内の旅行に行くことが出来なくて、外食も制限されている中で家にいる時間が増えてお金の使い道がなくなった人たちがネットで美術品や家具等を買う人が増えているようです

特に高額品が売れるようになっているみたいで、ネットオークションの相場も名品は上がっているようです

なのでネットで売れる品物は業者市場でも、むしろコロナ前より高くなっている位です

また海外需要についても特に中国の勢いはとどまるところを知らなくて、コロナ前から続く中国美術品の高騰は高止まりしているようですし、さらに最近は中国人バイヤーは中国美術だけでなく日本の工芸品なども買い漁るようになってきていてその辺りの相場も上がってきています

中国以外では数年前から経済成長に支えられて日本のリサイクル品を買い占めていた東南アジアの業者達もコロナに負けずに元気でしたが、さすがにロックダウンが続くとコンテナ便の関係で最近は少し購買意欲が落ち着いている感じですが、日本のリサイクルショップに比べるとまだまだ元気です

このようにネットと海外の二本の柱によって古物業界は支えられていると言えるでしょうし、その流れに適応出来ない業者はこれから淘汰されていくでしょう

当社も今は店舗営業とイベントは縮小して、ネットと買取業務に集中するようにしています

買取に関してはコロナによって相場が上がっている品物は、特にしっかりと値段をつけて査定するようにしています

それにしても古物業界というと、イメージとしては昔ながらの旧態依然とした感じだと思いますが、実はいい意味で変わり身が早くて時流に乗るのが上手い人が多い気がします

でもこれはどの業界でもこれからの時代は大事な事のような気がします

 

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